*「石川さゆり」という球体  ♯さゆりこぼれ話17

 さゆりさんの過去のインタビュー記事を辿っていたら、こんな発見がありました。

「歌手、石川さゆり」「歌い手として」「表現者として」「芸人として」……。

自身を主語にするとき、こんな言い換えをされていたのです。ひょっとして、それぞれ違う「人格」を使い分けているものなのでしょうか? 気になって尋ねてみることに。

さゆりさん曰く、

「人格的にはいっしょ。でも同じ言葉、同じメロディを表現するにも、もうちょっとキラッとしたいよね、とか、もっと素敵にしたいよね、とその日の気分を通過する手段として主語が変わるのかな」

『夫婦善哉』の演出家、星田良子さんはこう語ります。

「石川さゆりという球体をどこから見るかの違い。歌手か、女優か。それは見る人が、その場で感じることであり、見る側面によって見える輝きが変化するだけのこと」

 なるほど。喩えるなら、見る人の数だけ、煌めく光が存在する石川さゆりという眩しいミラーボール。博多座公演の舞台稽古が始まりました。セットリストもフルチェンジし、オンステージにも気合が入ります。皆様、どうぞお見逃しなく!

博多座「石川さゆり特別公演」

4月11日(水)~28日(土)

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