『夫婦善哉』はこれまでも名だたる役者さん達が演じてきましたが、新コンビ蝶子&柳吉による今回の時別公演は、おかげさまで従来の『夫婦善哉』とは一味も二味も違う、と好評を博しています。その新しさ、見どころを柳吉さん(西岡德馬さん)に尋ねてみると、
「既成の『夫婦善哉』とは脚本も演出も違う訳ですが、何といっても、大きく違うところは視点のあて方。そこがいいんです」と。
柳吉さんのそんな言葉を受けて、蝶子さん(さゆりさん)がこう続けました。
「どのセリフにもシーンにもテンポがあって、嘘っぽくない。セリフと心がナチュラルにセッションするといいますか、自然に感じられるんです。単に、蝶子と柳吉の男と女の心のすれ違いだけでなく、親子、家族、そして市井の人たちの心のすれ違いや細やかな機微が描かれている作品になっていると思います。舞台に立つ、すべての登場人物の心の動きを感じ、楽しんでいただけたなら、うれしいです」
博多座の歴史に残る、特別公演ならではの名演をお見逃しなく~。