「つばめ」の車窓から

12月に入りディナーショーのシーズンになりました。

昨日は久留米から鹿児島へ「つばめ」で移動しました。新八代から鹿児島は九州新幹線が通じ、時間も随分短縮されました。

熊本駅を出てからの沿線の風景も私の子供の頃とはすっかり変わりましたが、それでも冬枯れの田んぼやビニールハウス、点在する竹薮など、どこか懐かしい風景が広がります。

木登りや川遊びで男の子に混じって走り回っていた記憶が蘇ります。やっぱり熊本は故郷なのですね。流れ去る景色に、気が付けば車窓に額が着くほど見入っている自分が居ました。

鹿児島本線が白川の鉄橋を渡ります。SLが大好きだった私はレールに耳を着け、遠くから伝わってくる機関車の車輪の鼓動を聞くのが好きでした。軌道の子供に気がついた機関士さんが汽笛を鳴らすのを聞いて、慌てて軌道の下に転げるように逃げたこともありました。今では信じられない長閑な時代でした。

新幹線の鹿児島に到着です。

鹿児島は筑紫さんが亡くなる直前まで4か月ほど療養されていたところです。

お通夜に奥様から伺ったお話では、筑紫さんは12月の鹿児島でのディナーショーもご存知で、「内緒で行って、驚かしてやろう」と仰っていたそうです。

天国の筑紫さんはご覧になっていたでしょうか。

石川さゆり

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