さゆり語録の中にはときどき、凡人の想像をはるかに超えた摩訶不思議な言葉が登場します。たとえば、「ちゅうちゅうしなくちゃ」。これ、なんの意味だかわかりますか?
リサイタルやステージに何度かお越しのファンのみなさまにとってはお馴染みのフレーズですが、はじめて耳にする人にとっては、これが「水分補強しなくちゃ」の意味だとはわからないはず。とはいえ、察しのいい方であれば、ちゅうちゅうという、その響きからなんとなく「お水を飲むことかな?」と連想できなくもないレベルかもしれません。
では「ぴろろん」という言葉を聞いて、みなさんはいったい何を想像されるでしょうか。おそらく、正解者は皆無なのではないでしょうか。
この「ぴろろん」、先日の矢野顕子さんとのコンサートのリハーサル中にさゆりさんが発し、スタッフ全員が悶絶したのち、やがて大爆笑を誘った極めつけのフレーズでした。
歌合せの最中、あの先生も亡くなってしまった、あの先生も逝ってしまった、といいながらさゆりさんと矢野さんの絶妙トークが炸裂。(ここには書けませんが……)その時、「あの方はもうお亡くなりになったんでしたっけ?」と矢野さんがふと漏らした一言に対して、さゆりさんがこう返答したのです。
「いやだ。あの方はまだご存命ですよ。だって、まだ〝ぴろろん”だけだし」
ぴ・ろ・ろ・ん!? 一同の表情が「?」に変わる中、何食わぬ顔のさゆりさん。
「え? ぴろろんってわかりません? ほらグーグル先生に尋ねると、お亡くなりになった方は生年月日から没後年月日がウィキペディアに表示されるじゃありませんか。でも、ご存命の方は生年月日のあとはまだ”ぴろろん”っだけでしょ?」
なるほど。ぴろろんとは「~」をさすことが判明。さすがの矢野さんも「ぴ、ろ、ろん!」とのけぞり、お腹をかかえて笑っていらっしゃいました。
いやはや。石川さゆり、おそるべしです。