共犯者。   さゆりこぼれ話 #13

 関ジャム~完全燃SHOWをはじめ、歌手石川さゆりのみならず、名プロデューサー石川さゆりをフィーチャーした特番のオンエアーが続きました。番組を見て新たに「石川さゆりを発見した!」「石川さゆりのファンになった」などうれしい声がたくさん寄せられています。ありがとうございます。

『X-Cross』でつながった若手ミュージシャンのファンの方々がそのコラボをきっかけに、「石川さゆりを知った」という声はこれまでも少なくありませんでした。またその逆も真なりで、往年のさゆりファンがコブクロのファンになり、レキシのファンになり、という相乗効果現象もおきているのです。

かつて、名作曲家、名作詞家の諸先生方が「石川さゆり」の潜在力を見出いだし、いい曲を提供してくださったように、もしかして若手のミュージシャンに楽曲依頼をする場合、さゆりさんもまた皆が気づかない彼らのポテンシャルを引き出したい、という先輩心のようなものが働いているのでしょうか。そんなことを思い、尋ねてみると……。

ピシャッと、こう断言されました。

「音楽をつくるときは先輩も後輩もないんです。全員がフラットで対等な仲間なんです。先輩風ふかして、ご一緒しましょう、なんて気持ちは微塵もありません」

 そういえば、故・阿久悠先生はレコーディングの度に「共犯者は揃った?」といたずらっぽくさゆりさんにそう聞いたそうです。

それに倣って、さゆりさんがコラボ仲間を密かに「共犯者」と呼ぶのは、もちろん阿久先生へのオマージュもあるのでしょうが、どうやらそれは「対等な仲間でありたい」という気持ちの表明のようでした。

X-CrossⅢ-

阿久悠リスペクトコンサート

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