*夫婦、善きかな。

 松戸からはじまり、大阪、富山へ。どのステージもたくさんのお客様にお越しいただき、うれしい限りです。「来てよかった」という皆さんの声はさゆりさんにとってはもちろん、スタッフ一同にとっても何よりの励みになります。みなさんのお声に耳を澄まし、表情をウォッチする。これも黒子の大事な役目と、会場ではつい目を光らせてウロウロしてしまいます。いつも感じるのですが、石川さゆりのコンサートには妙齢の、素敵なご夫婦がたくさんいらっしゃいます。仲睦まじく、二人並んで着席する姿は同じでも、これまで歩んでいらした夫婦の道のりは皆さん、十人十色。

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 今日は会場で出会った、二組の素敵なご夫婦のお話を紹介いたします。

「石川さゆりは私の青春」だと、何度もステージに通っていると話してくれたお父さん。

隣の席で「長年つれそってきたけど、はじめて誘われて、一緒に来た。今日は生・石川さゆり初体験」とお母さんが笑っています。実は開演前、「(会場が)暗くなったら寝てしまいそうや」と毒づいていたお母さんでしたが、ステージ開始直後から身を乗り出しての、拍手喝采&大声援。はじめてとは思えない、ファン顔負けの「さゆりコール」に、負けじと応援に力のはいる、お父さん。お母さんのはしゃぎっぷりが嬉しくてたまらない、というご様子でした。

 その一方で、「いろんな人のステージを見ているけれど、さゆりちゃんのコンサートがやっぱりいちばん好きな曲が多いのよ」と語る、自称「さゆりスト」の奥様。その妻に連れられて初参戦の夫、というご夫婦もいらっしゃいました。

「『天城越え』みたいに情念たっぷりの曲もいいんだけど、私はね、やっぱり『風の盆恋歌』のように、しっとり系が大好き。本当に、たまらないわね」と奥様のおしゃべりが止まりません。旦那さんはこの曲の歌詞の意味を知っているのかな、とちょっとドキドキてしまいました……。始終、はにかみ気味の旦那さんでしたが、終演後、感想をお尋ねしたところ、こんな素敵なお言葉をいただきました。

「はじめて来ましたが、とても楽しませてもらいました。何度もきている妻を飽きさせず、僕のように、はじめてのお客も満足させる。石川さゆりは、大したもんだね」

 うれしい太鼓判をいただきました! たいせつなパートナーを誘って、八王子オリンパスホール、神戸国際会館へ出かけてみませんか。

 夫婦で聞く『夫婦人情』も、いいものですよ。きっと。

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